【介護・福祉タクシー】をうまく利用しましょう。

2021.06.29

皆さん、こんにちは。

理学療法士の杉山です。

本日は、「介護・福祉タクシー」についてお話しさせていただきます。

高齢者が介護タクシーで通院をするイラスト

介護タクシーとは

介護タクシーとは、要介護の方や体が不自由な方が利用するためのタクシーです。

車椅子のまま乗車できたり、ストレッチャーで寝たまま乗車できることが大きな特徴となっています。

また、介護タクシーの運転手は介護職員初任者研修等を受講されており、介助をすることもできるのです。

タクシーサービスの種類

実は、介護タクシーは法律によって定められた名称・サービスではありません。

訪問介護サービスの1つである「通院のための車の乗降介助」を行う福祉車両の通称として

「介護タクシー」と呼ばれています。

車椅子のまま乗車等ができるタクシーには2種類あります。

1つは、先ほどから出てきている「介護タクシー」

もう一つは、「福祉タクシー」

と呼ばれているものです。

「福祉タクシー」とは、道路運送法第3条で掲げられた

「一般乗用旅客運送事業(福祉輸送事業限定)」のことを指します。

「福祉タクシー」と「一般のタクシー」との違いとして、

高齢者や障がいをもつ人、身体の不自由な人を対象としていること

車椅子やストレッチャーのまま乗車できる福祉車両であること

が挙げられます。

介護タクシーと福祉タクシーの違い

1、介護保険の適用の有無

2、利用対象者と利用目的

3、サービス内容と注意点

大きく分けて、この3つについて説明させて頂きますね。

「1、介護保険の適用の有無」について

【介護タクシー】

訪問介護サービスの1つであるため、介護保険が適用となります。

ケアマネージャーに相談し、介護保険で定められた利用範囲であればケアプランに組み込んでもらいましょう。

【福祉タクシー】

介護保険を利用することができません。

10割負担となる一方で「介護タクシー」と比べると自由な利用をすることができます。

「2、利用対象者と利用目的」について

【介護タクシー】

介護タクシーの利用対象者は

要介護1〜5の方で

自宅や有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、ケアハウスなどに住んでおり、

1人で公共交通機関を利用できない方

としています。

つまり、要支援1〜2の方や要介護1〜5でも公共交通機関を利用できる方、

1人で車の乗降ができる方は対象となりません。

介助が必要な方が対象となります。

また、利用目的は

「日常生活上または社会生活で必要な行為に伴う外出」

としており、気分転換などのプライベートの内容では利用することができません。

通院、銀行へ預金の引き落とし、選挙など目的が決まっています。

【福祉タクシー】

一方で、福祉タクシーの利用対象者は

要支援や要介護の高齢者

を対象としています。

保険適用外(10割負担)であるため、利用目的も

仕事や理容院、病院の入退院の一時的な利用など幅広く対応しているところが多いです。

自分の利用目的が行えるかは各福祉タクシー会社に尋ねてみてくださいね。

「3、サービスの内容と注意点」について

【介護タクシー】

①介助サービスを受けることができる

これが大きな特徴の一つです。運転手が介護職員初任者研修等を受講しているため介助の資格を持っています。

そのため、靴の着脱の介助や車までの移動の介助、車の乗降の介助を行うことができます。

②原則として、運転手は病院内の付き添いはできない

待ち時間を含め、病院内の介助は病院スタッフが行うことが原則となっています。

しかし、いくつか例外があるようなので、ケアマネージャーに相談してみてください。

③原則として、家族の同乗は認められない

介護タクシーは、移動手段としてのタクシーの役割と介助を行う介護の役割がセットとなっています。

そのため、家族が同乗するのであれば、介護タクシーの役割が果たせなくなってしまいます。

④「身体介護」や「生活援助」に切り替わることがある

運転手の介助量が増えると切り替わることがあるようです。

例えば、外出前後の準備などに20〜30分以上かかってしまうとき

が当てはまります。

「身体介護」や「生活援助」に切り替わることで利用するサービスの単位数が異なるため、

ケアマネージャーと相談してくださいね。

【福祉タクシー】

①原則として、介助をすることができない

「介護タクシー」との大きな違いとしては、介助をする資格を持っていない運転手の方であると、

介助サービスを受けることができません。

中には、介助をする資格を持っている方もいらっしゃいます。

その際は必要となる介助に合わせて別途料金がかかることが多いようです。

②プライベートな内容でも利用することができる

「介護タクシー」は保険を適用することができる一方で、利用目的などに制限がかかってしまいます。

その一方で、「福祉タクシー」では自由な利用ができることが大きな魅力となっています。

③家族の同乗が可能

家族の同乗が可能であるため、家族とお出かけ、旅行なども行えることができるのです。

※その分のお金はかかりますよ( ; ; )

以上となります。

いかがでしたでしょうか。

「介護タクシー」「福祉タクシー」ともに魅力がたくさんあります。

自分がどちらに合っているかケアマネージャーと相談してみてください。

より自分らしい生活を送るための一つとして活用してみましょう。

今回の内容をまとめていると、

改めて、ケアマネさんのお力は必要だなあと痛感しました( T_T)\(^-^ )

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