帯状疱疹と脳梗塞

2022.02.14

帯状疱疹とは、皮膚の表面がピリピリしたような痛みから始まり、患部が発赤し、進行してくると水ぶくれができ腫れ上がってしまう症状です。その後症状が経過して発赤が収まっても、帯状疱疹後神経痛として痛みだけが残ってしまう事もあります。

誰でもなる可能性がある

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因となります。子供の時にかかる水ぼうそうの原因となるウイルスです。水ぼうそうが治っても、このウイルスは体内の脊髄神経根に潜伏しています。そして、病気や加齢等で免疫が低下してくると再び活性化し、帯状疱疹として症状が出てきます。成人の90%がこのウイルスに既感染者とされており、誰でもなる可能性があります。ちなみに水ぼうそうにかかったことが無い人は、このウイルス自体が体内に無いので、帯状疱疹になることはありません。

症状

個人差はありますが、チクチク、ピリピリしたような痛みが出現します。その後、赤い発疹が出現し、痛くて寝れないようなこともあります。こういった強い症状は1か月近く続きます。基本的に神経の流れに沿って出現するため、一側性の症状となります。体全身に出現する可能性がありますが、特に多いのが上半身です。肩、お腹、背中、などに加えて顔や首筋などにも出現するため、ADLを著しく低下させてしまいます。

発症

50歳を超えると発症率が大きく上がります。加齢に伴い、様々なストレスへの抵抗力が弱くなり、免疫力低下から出現します。また、基礎疾患を有している人も免疫力低下があるので出現しやすい傾向にあります。日本の成人の90%がこのウイルスを持っており、最終的に3人に1人が帯状疱疹を発症すると言われています。

帯状疱疹後神経痛

皮膚症状が治まっても痛みが継続してしまう、帯状疱疹による合併症です。

帯状疱疹により神経の炎症がおきてしまいますが、それによって神経自体が損傷を起こしてしまい、痛みだけが残ってしまいます。高齢者の20%がこの神経痛になると言われています。この痛みは数か月から数年続いてしまう事があります。

治療

早期発見、早期治療が基本となります。病院では症状によって抗ウイルス薬、鎮痛薬、塗り薬などが処方されます。また、50歳以上ではワクチン接種が可能です。帯状疱疹の発症や重症化を抑える効果がありますので、一度相談してみてください。

・鍼灸治療

帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛は鍼灸治療の治療範囲になります。

最初はただの腰痛や肩の痛みと思って通院された方が、実は帯状疱疹による痛みだったというケースは少なくありません。病院で処方されたものではなかなか痛みが治まらない方は鍼灸治療をおすすめします。患部の血流改善、神経の疎通、痛みの閾値上昇などをねらい、各部位に鍼を行っていきます。

最後に

脳梗塞の方も帯状疱疹になることはあります。脳梗塞による基礎体力の低下、運動不足、精神的ダメージなどが、免疫力を低下させます。痛み方や症状の経過は一般と変わりませんので、治療法も一緒になります。

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