脳梗塞後の指のリハビリ:動きがぎこちない… その違和感解消できるかも?

2025.05.29

脳梗塞後の指の麻痺は、日常生活のみならず仕事にも影響を及ぼします。

今回は指は動くけど、ぎこちなさをもう少し解消したい方向けの記事になります。

  • ・「字がガタガタしてしまう…」
  • ・「パソコン操作が難しい…」
  • ・「動かす時に何か違和感がある…」

といった症状はありませんか?

ぎこちない指の動きでも、諦める必要はありません。

適切なリハビリと専門家によるサポートで、改善の可能性は十分にあります。

この記事では、脳梗塞後の指のリハビリについて解説します。

記事の最後では、ぎこちなさを解決する自主トレ方法もお伝えしています。是非最後まで読んでみてください。

脳梗塞後の指の麻痺:なぜ起こる?

まず、脳梗塞後の麻痺はなぜ起きるのでしょうか?

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、脳細胞が酸素不足になることで起こります。

指の運動を司る脳の領域が酸素不足になると、以下のような症状が現れます。

  • ・指の麻痺・運動障害:指を思うように動かせない、力が入りにくい
  • ・感覚障害:指先の感覚が鈍い、痺れ、痛み
  • ・手指の変形:指が硬くなる、握り拳のように固まって変形する

これらの症状は、日常生活における様々な動作を困難にします。

例えば、

  • ・ペンで字を書く
  • ・服のボタンを留める
  • ・ペットボトルの蓋を開ける
  • ・パソコンやスマートフォンを操作する

これらの動作がぎこちなくなることで、生活の質の低下が起きてしまいます。

リハビリの目標:どこまで回復する?

どこまで回復するかは、脳梗塞の範囲や重症度、リハビリ開始時期、患者さん自身の努力など、様々な要因によって異なります。

適切なリハビリを行うことで、回復速度は違えど多くの方が手指の運動機能の回復を実感しています。

ぎこちなさを回復するためには

ぎこちなさを回復するためには、以下の2つが大切です。

⒈どこが原因でぎこちなさが出ているのか

指の動きがぎこちない場合は、原因が指にあるとは限りません。

肩や肘に過剰に力がはいってしまうことで、指の動きに支障をきたしていることもあるのです。

そのため、どこが原因となっているのかをしっかりと見極めることが大切です。

⒉実際に指を使う

多くの方が疎遠にしてしまうのが、実際に指を使うことです。

人は身体を動かさないと、どんどん動けなくなってしまいます。

指は1日2万回は曲げ伸ばしされていると言います。

もちろん思うように動かせないこともあるかもしれませんが、つまんだり、ボタンを押したりなど、できる動きは実際に指を使うことが大切です。

当院のリハビリ:3つの強み

当院では、鍼灸とリハビリの両方を専門とする施術者それぞれが、患者さん一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドのリハビリを提供します。

⒈保険適応外の自費リハビリ

当院は保険適応外の自費リハビリが可能です。

保険適応のリハビリとは異なり、症状と希望に合わせた、あなた専用のリハビリプログラムを提供しております。

ぎこちなさの原因究明はもちろん、その後のリハビリ方法等も正確にお伝えできるのが自費リハビリの強みです。

⒉醒脳開竅法(せいのうかいきょうほう)による鍼治療

脳卒中後遺症に特化した鍼治療で、麻痺した手指の機能回復を促します。

筋肉が強く強張るような痙縮を抑える効果もあります。(ボトックス注射と似たような効果)
当院は鍼治療とリハビリを組み合わせて、多くの症状を改善してきています。

鍼

⒊川平法によるリハビリ

NHKでも紹介され、神経回路を強化して、目的とする運動の再構築を目指す手技になります。

反復して動かすことで手指を動かす神経経路を強化・再構築し、運動機能の改善を目指します。

また、電気刺激や振動刺激を併用することで、狙った運動を行いやすくしながら運動をします。

川平法についてはこちらから

指のぎこちなさは肩かも?

指の動きがぎこちなくなってきたりする場合、肩をすくめてしまい、脇が開いてくる方が多いのではないでしょうか?

この場合、脇が開かないように動かせる必要があります。

また、字を書いたりPC作業をする場合は、肘関節と肩関節の前後の動きが必要になってきます。

そのため、自主トレでは2つに分けて解説していきます。

脇を開きにくくする自主トレ

①反対の手で脇の下の筋肉をつまみます

②つまんだ筋肉を上下、前後、左右に動かしながら、ほぐしていきます

自主トレの詳しい解説は下のYouTubeの中で紹介中!

肘と肩関節の前後運動自主トレ

①ボールを用意します(ない場合はペットボトルやタオルでもできます)

②脇が開かないようにボールを腕で前後に転がしていきます

※チャレンジできる人は支える手を無くしてみましょう!

※ペットボトルの場合は持ちながら前後に動かしましょう

まとめ

この記事では、脳梗塞後の指のリハビリについて、鍼灸とリハビリの専門院の立場から解説しました。

諦めずにリハビリを続けることで、目標を達成できる可能性を秘めています。

私たちと一緒に、目標に向けてリハビリを進めていきましょう。

※大好評につきご予約がお取りできない日もございます。
ご予約はお早めに!

この記事を書いた人

松浦 一将 理学療法士

JBITA公認 成人片麻痺基礎講習前講習1、2修了

大学卒業後、回復期リハビリ病院へ入職。主に脳梗塞・脳出血の患者様のリハビリを担当。同病院で訪問リハビリも経験させて頂き、より患者様の「生活」に近い場所でリハビリに携わってきました。2022年ハート脳梗塞リハビリ・ラボへ入職。「麻痺をよくしたい」という方はもちろん、前職の経験も活かし、目標に向けた最適な自主トレや運動方法のご提案、情報提供も行っています。 皆様の何気ない「笑顔」を大切に、目標を達成して共に成長できるよう全力でサポートさせて頂きます。