皆さん、こんにちは。理学療法士の杉山です。
昨日、オリンピックの閉会式が行われましたね。
無観客でのオリンピックとなりましたが、TV越しでも日本を代表して戦った選手の方々を応援できて良かったです。
感動をたくさんいただけました!!
さて、前回は「良い姿勢」について、お話ししましたので、今回は「片麻痺の方の姿勢」についてお話しさせて頂きます。
最初に前回の復習を少しだけ、、、
良い姿勢とは?
良い姿勢かどうかを判断する基準として、
①正面から見た時に一直線であること
②横から見た時に一直線であること
③どの方向にも自由に動けること
④心に余裕のある状態
としました。
①と②が満たされている状態、ぱっと見た時に綺麗な姿勢だったとしても
③と④の状態でないと、咄嗟の動きには対応できません
私達、人間はずっと止まっていることはほとんどないため、いついかなる時も動ける状態でいることが大切です
という話をさせて頂きました。
ただ、片麻痺の方々はまず、①と②が大きく崩れてしまっていることが本当に多いのです。
片麻痺の人はどうなっている?
では、片麻痺の方々の姿勢がどのようなものか一緒に考えてみましょう。
この図のように杖をついて生活をされている方が大勢いらっしゃると思われます。
良い姿勢の基準の
①正面から見た時に一直線になっていること
とは、
=左右対称になっていること
ということになります。
つまり、左右の足の裏にかかる体重が均等であることが重要です。
しかし、先程の図をもう一度確かめてみると、
いかがでしょうか?
左の図は、真ん中を判断するための点とそれをつなぐ線が一致しているのに対して、
右の図は、点と線が大きくずれています。
重心の位置は杖を持っている右側へ偏っています。
なぜ、このように身体の軸がズレてしまのでしょうか。
いくつか理由があると思いますが、例えば
・麻痺した足に体重をかけると怖い、痛い
・麻痺した足をかばうために元気な方に意図的に寄っている
・杖などの道具に頼りたい
・自分ではここが真ん中だと思っている
などが挙げられるかと思われます。
最初は一つだけだった要因が徐々に増えてしまうなんてことも多くあるのではないでしょうか。
真ん中からズレるとどうなるの?
・麻痺した足にかかる体重が少ないため、足の筋力が衰えてしまう
・姿勢が歪んでしまい、腰や膝などに痛みが出ることがある
・いつになっても麻痺した手足が良くなっていかない
・麻痺した手足の存在を忘れてしまうことがある
などが挙げられます。
真ん中からズレることで手足の動かしにくさを助長していることがあります。
これは、健常な人でも同様の動かしにくさを感じられます。
例えば、右手で天井を触ろうと手を伸ばした時に、体重を過度に右に寄せて伸ばした時と、過度に左に寄せて伸ばした時では、
伸ばしやすさが異なると思います。
同様のことが片麻痺の方には、常に起きていると思ってみてください。
ただでさえ、麻痺して動かしにくい手足が、身体の歪みでさらに動かしにくくなっているのです。
そのため、手足の麻痺の改善を図っていくと同時に身体の真ん中を覚えていくことが非常に大切なのです。
身体の真ん中を自然と維持できるようになることで麻痺した手足の動かしやすさが変わりますよ。
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