こんにちは理学療法士の岡田です。
今日は当施設の名前にも入っている「脳梗塞」についてお話していきたいと思います。
「脳卒中って何?」
「脳卒中」という言葉がありますね。
「脳梗塞」になったのに「脳卒中」って言われたり、またその逆もあったりと何だかとってもややこしい。
そこで「脳卒中」についてまずは説明します。
「脳卒中」は脳血管障害のことを指します。
脳卒中(脳血管障害)には脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、くも膜下出血があります。
つまり「脳卒中」という言葉は「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の総称なのです。
「脳梗塞」=「脳卒中」
「脳出血」=「脳卒中」
「クモ膜下出血」=「脳卒中」
ってことになります。
そしてそのいずれも高血圧が最大の原因です。
高血圧が長く続くと、動脈硬化が進行し、やがて脳の血管が詰まって脳梗塞になります。
高血圧の程度が強い場合、脳の血管が破れて脳出血になったり、また脳の血管の一部分に動脈瘤ができて破裂してくも膜下出血になります。
高血圧症にならないことが「脳卒中」にならない最大の予防方法なのです。
そこで高血圧症にならない方法。高血圧の予防法ってのが気になるところです。
それではまたいずれ。
「脳血管障害(脳卒中)の種類」
脳卒中には脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の三種類があると説明しました。今回はそれぞれがどう違うのかを説明したいと思います。
脳梗塞になると、血管が詰まった部分の先の脳細胞には血液が送られなくなります。
脳出血では、脳の中に出血して血の固まりができます。
日本人の場合、脳の深い部分にある、被殻や内包、放線冠、視床などに向かう細い血管が詰まったり出血しやすく、その結果、脳梗塞、脳出血いずれの場合でも、脳細胞が壊れ、意識がなくなったり、半身まひや言語障害、さらには認知機能低下などの症状が現れます。
くも膜下出血ではまひは少なく、激しい頭痛や意識障害が突然起こります。
脳梗塞や脳出血では、初期に適切な治療を開始すれば、後遺症なく治ることもあり、またリハビリでかなり回復することも多くなっています。しかし、残念ながら他の多くの場合は、半身不随や認知症が残ったり、寝たきりになったり、あるいは亡くなる危険が高い病気です。
また、心房細動という不整脈を持っている人では、心臓の中に血栓(血液の固まり)ができやすく、それが脳に飛んで脳梗塞を起こすことがあります。
これを脳塞栓と言います。
心房細動のある人では脳梗塞になる確率が2~7倍ほど高くなります[1]ので、健診などで心房細動があると言われたら、必ず治療を受けてください。
自分で脈を触れて、不規則に打つような脈がある場合には、医療機関に相談してください。
「脳血管障害の危険因子」
脳卒中は昭和・平成としばらくの間ガン、心臓病に次いで死因の第三位をずっと保持していました。
しかし、昨今の健康ブームで健康意識が高まり疾病予防が広く知られるようになりました。
その結果、第三位だった脳卒中は最近ではめでたく第4位までランキングダウンしました。
すばらしい。
と言う訳でさらに脳梗塞予防に磨きをかけていただくためにも今日は脳卒中の危険因子ついてお話したいと思います。
脳血管障害(脳卒中)の危険因子
脳梗塞を発生させる危険因子には、高血圧や不整脈(心房細動)、糖尿病、喫煙、肥満などがあります[1]。
高くなった血圧や乱れた血流が血管を傷つけて血栓をつくり、血管はしだいに硬くなっていきます。
そうしてできた動脈硬化が、脳梗塞を起こします。
メタボリックシンドロームも脳梗塞の危険因子の一つです。
脳出血やくも膜下出血の場合は、高血圧、喫煙、飲酒が発生に関連する要因です。脳出血の場合は、コレステロール値の異常低値(低栄養)も発生に関与します。
「脳血管障害(脳卒中)の予防」
脳卒中にならないための予防法についてです。
脳卒中の原因
脳卒中の最大の原因は、なんといっても高血圧です。高血圧の最大の要因は、食塩の過剰摂取。脳卒中予防のためにまず減塩です。
また太っていて血圧が高い人は、特定保健指導などを是非にも利用していただけると恐悦至極です。きっと。いや必ずや痩せさせてくれます。そのはずです。
なぜなら、余談ですがこの特定保健指導に関わる運動指導担当者研修にわたくし岡田もlong long ago行ったんですね~。研修に数か月も通わなければならない。とっても大変な研修。そしてなにより、この研修は・・・研修代が高い!!令和二年の募集で言うと262,500 円+税(教材込み)だそうです。高い!自腹で行ったんですよね~これ。(泣)
余談でした。
時を戻そう。
たばこは、がん、心臓病、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患のすべてのリスクを高めます。たばこを吸っている人は、やめましょう。そして大量飲酒も脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の全てのリスクを高くすることがわかっています。
脳卒中の予防方法
一方、予防につながる食べ物としては、野菜や果物、大豆製品があります。お散歩などの軽い有酸素運動で血流をよくすることも効果的です。そして、高血圧や糖尿病、メタボリックシンドロームを早期発見するために、年に一度は必ず健診を受けましょう。高血圧や糖尿病、心房細動、メタボリックシンドローム、脂質の異常がある人は、保健指導や治療を受けて健康管理を続けてください。
つらつらと連れずれなるままに書いてきましたが簡単に言うと
「タバコは吸わず酒飲まず。太らず塩控えめでお散歩でもしましょうね」
って話です。(*- -)(*_ _)ペコリ
脳梗塞の前兆
いくら予防していてもなるときはなるのが病気です。脳梗塞の治療は時間との勝負。脳梗塞の前兆があればすぐに病院へ!と言われても脳梗塞の前兆がどういうものか知らない、わからない。なんてことでは病院に行きようがありません。
現代医療において脳梗塞の治療は早期発見早期治療が絶対条件です。そこで今日は脳梗塞の前兆についてお話します。
脳梗塞の前兆と言えばなんといっても「FAST」が有名ですね。
F・A・S・T
「Face」「Arm」「Speech」「Time」の頭文字を取ってFASTです。覚えておいて損はありません。いやぜひ覚えておいてください。テストに出します。(笑)
それぐらい重要ってことです。(*- -)(*_ _)ペコリ
Face=顔のまひ
Arm=腕のまひ
Speech=言葉の障害
上記3つの症状に気づいた時間を確認
Time=急いで救急車!!!
脳血管障害はやっぱり予防。予防については以前ブログでお話しました(脳梗塞シリーズ04脳血管障害の予防)。しかし、残念ながらいくら予防していても発病する可能性は否めない。そうなったら躊躇せずにすぐさま救急車です。よろしくお願いします。
参考文献
- 日本脳卒中学会脳卒中ガイドライン委員会.脳卒中治療ガイドライン2015[追補2017対応].東京:協和企画,2017.
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