脳卒中患者の合併症とは

2021.10.07

脳卒中になると運動麻痺や感覚障害、意識障害、高次脳機能障害などさまざまな症状が出現する方もおられます。

脳卒中患者さんは病気自体の症状ではなく活動量が減ったり、使わなくなったりして廃用症候群や学習性不使用が二次的に起こることが懸念されます。

今回はそういった脳卒中の合併症について説明していきます。

脳卒中の合併症

廃用症候群

脳卒中になると安静のためにベッド上で臥床(寝た状態)している期間が長くなり、動かないことによる合併症のリスクや日常生活動作訓練の開始が遅れるケースがあります。

いわゆる寝たきりの状態が続いた時の合併症として筋力低下や関節拘縮、起立性低血圧、褥瘡、尿路感染症、心肺機能低下、内臓機能低下等さまざまなリスクが高くなります。

これは脳卒中になりたての人だけではなく、例えば病院から退院してリハビリをしなくなった時にも起こりえます。

もちろん寝たきりまでになるケースは稀ではありますが、リハビリを行っていた時期よりも活動量が減ったり、独自のやりやすい方法で動作を行っていることは少なくありません。

筋力は最大筋力の20%〜30%の筋収縮を行うことで維持されると言われています。

日常生活での筋収縮力が20%以下であれば筋力は少しずつ落ちてくるということです。

また、絶対安静で筋肉を使わずにいると一週間で10%〜15%の筋力低下が起きるというのはリハビリの世界ではよく言われています。

廃用による骨萎縮は数日間で起こり、腰椎(腰の骨)や踵骨(かかとの骨)のように普段から重力による負荷がかかっているような骨では、負荷がかからなくなると著しい萎縮が起きると言われています。

早期からベッドから離れて活動量を増やすことはこういった理由からです。

学習性不使用

筋肉や関節を動かさなくなると、筋肉に変化が起こり、それに続いて中枢性の廃用が生じてきます。

中枢性の廃用には、学習性不使用や皮質運動野の縮小などがあるとされています。皮質運動野というのは脳の中でも運動を司る部分になります。

「学習性不使用」とは麻痺側の手や足を使用しない状態が長く続くことで、麻痺側の手や足を使わないことを学習することを言います。

学習と聞くといいイメージを思い浮かべるかもしれませんが、脳は時として不利益になることも学習してしまいます。

おわりに

今回は脳卒中の合併症について解説してきました。

活動量が少なくなると、筋力低下や骨萎縮などのリスクが高まります。

こういった合併症を起こさないためにも早め早めに対処をしておくべきです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。