皆さんこんにちは!
理学療法士の杉山です。
私の方からも皆さんに知っていただきたいことをお伝えしていきますね。
今日はですね、
ズバリ!
「半球間抑制(はんきゅうかんよくせい)」
この言葉について説明させていただきます。
医療用語は漢字だけの言葉が多いんですよね。もっとわかりやすい言葉にしてくれればよかったのに。と学生の頃から思っていました(T ^ T)
それはさておき、
結論からお伝えしますと、
麻痺していない手足で頑張れば頑張るほど、
麻痺した手足の回復を妨げる
可能性がありますよ。ということです。
例えて言うなれば
麻痺していない手で力強く手すりを引っ張って立ち上がったり歩いたりすると、
麻痺した手足の回復を妨げてしまう
可能性がある。ということです。
えっ!?
って思いませんか?生活していくためには、麻痺していない手足を使うことは大事ですからね。
今回話す内容は、あくまで「麻痺の回復」という観点のお話です。
私たち療法士は「麻痺の回復」と「生活スタイル」のバランスを考えながらリハビリを進めています。
では、内容に入っていきますね。
まず、
右半身は左脳が
左半身は右脳が
司っていることは、一般的にも知られていることかと思われます。
この右脳と左脳の間には連絡を取り合ってくれる働き(脳梁:のうりょう)があります。
この働きのおかげで右半身の情報と左半身の情報が
ごちゃ混ぜにならないように調整し合って(バランスを取って)くれているのです。
例えば、
ダンベルカールで右腕の筋トレをしているときは右手に力が入って欲しいので、
「左手に力が入れ」という信号が出たら困りますよね。
そうならないように左脳から右脳(左手)が抑制されます(「右」「左」がたくさん出てきてごちゃごちゃしちゃいますね。)
【右腕の筋力トレーニングのとき】
右腕:「左腕よ。俺が頑張っているときは邪魔しないでくれ。」
左腕:「わかったよ。代わりに私が頑張っているときは静かにしていてね。」
という状態になっています(例えが正しいかはわかりません^^;)
半身麻痺の方にも、これに似たことが起きていることってありませんか?
【棒を”力強く”引っ張って立ちあがるとき】
麻痺していない手足:「任せとけ、俺が頑張るからな。安心して見ていてくれ。」
麻痺した手足 :「わかった静かにしておくね」
このような状態ですと、冒頭でお伝えした
麻痺していない手足が頑張れば頑張るほど、
麻痺した手足を頑張らせる信号が脳から降りなくなる
=麻痺した手足の回復を妨げてしまう
可能性があるのです。
私たち療法士はこのようなことを考え、一人一人に合わせて適切な方法でリハビリを進めていきます。
いかがでしたでしょうか。
「あ、私(俺)麻痺していない手足ばっかり使っているわ」
と思った方は、
麻痺していない手足の使い方を変えると、麻痺した手足が
動くようになる
動かしやすくなる
チャンスがあるかもしれません。少しでも可能性があるなら試してみましょう。
より詳しく知りたい方は理化学研究所のHPを参考にしてみてください。
それでは、また登場します。
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