”腰痛”の原因は腰だけではない!?

2021.07.27

皆様こんにちは。理学療法士の杉山です。

日々、ご利用者様のリハビリをしていますと、

「腰が痛い」

「腰が重い」

と言われることがよくあります。

実際、腰痛は日本の国民病と言われるくらい、多くの方が患っています。

割合で言うと、約7割です。

10人のうち7人もの方が腰痛を抱えていることになります。多いですね〜。

それくらい、「腰痛」で悩んでいる方がいらっしゃいます。(私もその1人です)

関節痛・こりのイラスト(腰) | かわいいフリー素材集 いらすとや

種類

一括りに腰痛といっても、様々な原因により発生しています。

よくある原因として

・ぎっくり腰

・椎間板ヘルニア

・腰部脊柱管狭窄症

が挙げられるます(かくいう私も、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアは診断されたことがあります( ; ; ))

また、その他にも

・腰椎すべり症

・脊柱側湾症

・圧迫骨折

など多岐に渡っています。

このように病名を診断される腰痛に関しましては、整形外科でお医者様の元、レントゲンやMRIの撮影を行いましょう。

本日、お伝えするものは、

「原因がはっきりしない腰痛」

についてです。

原因がはっきりしない腰痛

さて、腰痛を経験したことのある方々は、

・湿布を貼る

・揉んでもらう

・子供(幼少期)に踏んでもらう

などの経験はありませんか?

(私も小さい頃は毎日、父親の背中を踏み踏みしていました(^ ^))

上記のことを行うことで一時的な痛みの軽減をもたらすことはあります。

しかし、

次の日、3日後などには再び痛みが出てきてしまうのです。

どうして、そのようになってしまうのか、、、

関節は2種類に分類される!?

まずは、こちらをご覧ください。

図1

字に起こすと、このようになります。

図2

ここから何がわかるでしょうか?

ズバリ!!

青色と赤色が交互に積み重なっているのです。

これが、人間の身体にとってとても大切な役割となっています。

可動性を求める関節(mobility joint)と安定性を求める関節(stability joint)

可動性を求める関節=関節を大きく動かす役割

安定性を求める関節=関節を安定させる役割

人間の関節は大きく分けるとこのどちらかになっています。(細かく分けるともっと細分化されますよ)

ただ、このように2つに分けてしまうと

「安定を求める関節(stability joint)は、動かないということ?」

と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

決してそういうことではなく、

複合的な動きの時には、

たくさん動くことよりも安定することを優先する関節

ということです。

例えると、足全体を動かすような時は、股関節や足首が動く代わりに膝はどっしり構えてくれる

ということになります。

上記を踏まえて「腰痛」を考えてみると…

先程の図1.2からすると、

腰痛を発生する部分は「背骨(腰)」にあたります。

なぜ腰周りの筋肉が痛むことになってしまったのか、

原因を考えて治していかなければ痛みが繰り返されてしまいます。

(もちろん、腰痛が発生していますので、痛めている筋肉などの組織は腰周りのものになります。)

弱った筋肉のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

そこで、先程の図1.2で考えると理解しやすくなります。

「背骨(腰)」は「安定を求める関節」でしたね。

つまり、無理に動く関節ではなく、どっしりと構えていて欲しい関節です。

しかし、腰痛を発生している方々は、この「背骨(腰)」が必要以上に働いてしまっているのです。

なぜかと言いますと、「背骨(腰)」の上下にある

「背骨(胸)」

もしくは

「股関節」

もしくは

この両方の可動性が低下していることがあるからです。

本来、大きく動いて欲しい関節が動かないことで、

動かなくてもいい関節が必要以上に頑張って動いてしまうため、腰痛が起きやすくなります。

実は、肩こりや膝の痛みも似たような原因のことが多いです。

※ちなみに、肩こりの原因が足首にある。なんてこともありますので、専門家に診てもらってくださいね。

さて、ここで考えていただきたいことは、当施設に通われている利用者様の多くは片麻痺であるということです。

片麻痺の方々は思ったように手足を動かすことが難しくなります。

つまり、可動性を求める関節の働きが十分に機能しないことで、腰や膝などの安定の役割の部分の負荷が大きくなってしまいます。

そうならないためにも、麻痺の改善を図っていくことがとても大切になるのです。

また、全身を調整することも大切となります。

腰痛、膝痛、肩こり等ある方々は一度専門家に診てもらいましょう!

日本腰痛学会というものもありますよ。

出典:日本腰痛学会

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