片麻痺の方必見!歩行改善に必須〜リハビリで知っておくこと4選〜

2023.03.07
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「歩くことってこんなに難しいのか」

脳梗塞になり、半身麻痺になるとこのように思う方が大半ではないでしょうか?

本記事では、300名以上の脳梗塞当事者の方々を見てきた理学療法士が歩行改善のための基礎知識をお伝えしています。

この記事を読むことで、歩行改善のためのリハビリを「いつ」「どこで」「どのように」行うことが良いのか、さらに、効果的な「自主トレーニングの方法」がわかります。

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このような歩き方で悩んでいませんか?

脳梗塞を発症し、片麻痺になってしまうと多くの方が「歩き」について悩まれます。

「歩くことってこんなに難しいのか」

と思い知らされるそうです。なぜなら、私たちは物心がついた頃には自然と歩けるようになっていたため、「歩く」ということに疑問を持ったことがありません。

「当たり前」のように歩くことができたのです。

そして、片麻痺になると「どうやって歩けばいいの?」と生まれて初めて悩むことになるのです。

特に多い悩みは以下の4つになります。

・装具や杖を使わずに歩きたい

・足が地面に引っかかってしまいそうで怖い

・足がねじれてしまったり(内反)、外からぶん回すように歩いてしまう

・膝の支えが弱くて怖い

これらは本当に多い悩みであると実感しています。

↓脳梗塞の方はぜひこちらのページもご覧ください↓

歩行改善のためのリハビリは「いつ」するべき?

結論は、早いうちからたくさんリハビリを行うことで歩行の改善度合いは高まっていきます。

「リハビリ」は始めるのが早ければ早いほどいいと言われており、特に「歩行」においては脳梗塞発症後、命の心配がなくなれば、早期に始めると効果が出やすいです。

では、発症してから1年以上経過している方は、改善は難しいのか?となると、決してそのようなことはございません。最後に実例で紹介する方は発症から6年経過しています。どこに意識を向けるといいのか、そのコツを覚えていくことで歩行は改善しやすいのです。

また、以前の投稿で「脳梗塞の回復の見込み」についても記載していますので、ぜひご覧ください。

脳梗塞の回復の見込み〜6ヶ月後からの未来〜

「どこ」のリハビリがおすすめ?

入院中は、ほとんどの方が毎日病院でリハビリをすることができるので問題ありません。しかし、退院後はリハビリをする場所が限られています。

・若い年代の方:病院に通院するリハビリ(外来リハビリ)か訪問リハビリ

・高齢者の方 :デイサービスや訪問リハビリ

を行なっているのではないでしょうか。

一般的にはデイサービスは集団体操でのリハビリが主となります。そのため、マンツーマンのリハビリを希望される方は外来リハビリや訪問リハビリのほうが適している可能性があります。

しかし、必ずしもそうとは言い切れません。

なぜなら、保険を使ったリハビリは基本的に当事者の方が担当の療法士を選ぶことができないからです。いわゆる「当たりの療法士」もいれば「ハズレ?の療法士」もいます。そして、担当を変更しても次にくる療法士がどのような人かもわかりません。

つまり、リハビリをする場所はどこがいいというものはなく、リハビリをする人で改善度合いは大きく変化するのです。

そのような面でお話しすると、保険外の自費リハビリでは、当事者の方々が療法士を選べるため自分に合ったやり方、雰囲気、場所などを選べるのではないでしょうか。

どのようなリハビリで歩行が改善する?

先ほどの「どこで」「誰の」リハビリがいいか?と重なる部分もありますが、まず第一に当事者の方々が目標としている歩き方がどうして今行えないのかを丁寧に説明してくれる療法士・リハビリはとてもいいと思います。

そして、それを当事者の方々が理解することが改善するための第一歩です。

まずは、自分の体を理解すること。目標との距離を理解すること。そのために「今」何をするか共有すること。

これがとても大切です。

そのためにはまず以下の知識を持ち、そのうえでどのようなリハビリを行うと改善するのかを実症例を紹介しながら、最後に説明します。

歩くために必要な回復の知識

私たち療法士は片麻痺の方々に対する評価の一つとしてBRS-t(ブルンストロームステージテスト)というものを使用します。

(※正確には「運動麻痺」の評価ではなく「分離運動」の評価になります。知っている方は誤解しませんようにお願いいたします。)

今回は専門的な言葉を使わず、わかりやすく回復の過程を説明していきます。

ステージ指標(噛み砕いて説明します)
1(Ⅰ)意識的に動かすことが難しい状態。手足が垂れてしまっている状態。
2(Ⅱ)少し筋肉が収縮するが手足を動かすことはできない状態。
3(Ⅲ)手足を動かせるけどスムースには動かせない状態
4(Ⅳ)~スムースに動かせるようになっていく

上記のようにステージがに向かって体は回復していきます。

現在、自分がどの位置の回復過程か知っておくことは大切です。

多くの方はステージが”3”になることで一人で歩くことができるようになっていきます(ステージが1,2で歩ける人もいますので絶対に諦めないでください)

歩けるようになるまでどれくらいの期間が必要?

では、どのくらいの期間で歩けるようになるのでしょうか。

数ヶ月で達成できる方もいれば、1年,2年で達成できる方もいらっしゃいます。

期間が短い方の特徴は

・「意識障害」がすぐになくなった方、最初から受け答え(頷きでもよい)ができた方

・BRS-tが3以上の方

は割と早く一人で歩けるようになり、「きれいに歩く」ことを目標としていきます。

ただ、それ以外の方でもしっかりとリハビリを継続することで歩けるようになる方を多く見てきました。

時間がかかっても「一人で歩く」という目標はみなさんに達成してもらいたいです。

歩行改善のためのリハビリ方法

歩行を改善するにあたって知っておくべきことが2つあります。

①筋肉の問題

②感覚の問題

この2つをなんとなくで構いませんので理解し、意識することで改善度合いが変わります。

筋肉の問題

筋肉の問題を簡単に言うのであれば「筋力の低下」になります。

では、どこの筋肉を強くすることが重要かと言いますと、

お尻の筋肉

です。

これは、歩きに悩みを持っている人は必ず鍛えたほうが良い筋肉になります。

トレーニング方法は、

・ベッドで仰向けに寝た状態でお尻を持ち上げる運動

・椅子もしくはベッドからの立ち座り

・スクワット(しゃがむ運動)

・階段の上り下り

がお勧めです。上から下に向かって順に難易度が高くなります。

特にお勧めする運動は立ち座りの運動になります。

感覚の問題

感覚の問題は「”無意識に”麻痺していない方の足に体重を任せてしまう」ことです。

この問題の難しいことは「無意識に」「自然と」頼りにしてしまっていることです。

療法士の先生から言われたことがある方は多いのではないでしょうか?

「無意識に」体重の位置が偏ってしまうのであれば、まずは「意識して」麻痺した足に体重を乗せるところから開始しましょう。

療法士と一緒に取り組める場合は、「どこに意識を向けたらいいか」を聞いてみてください。

一人で行う場合は、鏡を見ながらでいいので、「真ん中」「真っ直ぐ」座ること、立つことから始めてみましょう。

歩行改善のための自主トレーニング

では、実際に自主トレーニングの動画を紹介します。

先ほどもお伝えしたように

・真ん中を意識すること

・真っ直ぐを意識すること

・お尻を意識すること

この3つが重要になります。

まずは1週間マネしてみて、麻痺した足の感覚が前よりもわかりやすくなったり、筋肉痛が出始めたりしたらとてもいい反応です。立ち座りの方法が適切である証拠なので、根気強く続けてみてください!

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立ち座りの練習から取り組んで歩行が改善した方の紹介

年齢・性別:50代・女性

病名:脳梗塞

経過:発症から6年

目標:裸足(はだし)で歩きたい

悩み:足が内側にねじれてしまう(内反してしまう)

当初、歩きの状態を確認してみると親指側が床につくことができず捻挫や転倒のリスクがありました。立ち座りの状態を確認すると足の幅が広く、麻痺していない足を頼りに立ち上がっていました(8:2くらいの体重比でした)。そこで、まずは立ち座りの練習から始めていき、徐々に立ち座りの中で足の裏全体が床に着くようになりました。最終的には歩く時も親指が床に着くようになり、裸足(はだし)で歩けるようになっています。

このように、発症から経過が5年以上経っている方でも動作方法を正しくすることで歩行改善につながります。

諦めないでくださいね。

Youtubeでも紹介していますので、ぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

杉山 一輝理学療法士

JBITA公認 成人片麻痺基礎講習会修了/川平法 入門編講習会修了

大学卒業後 リハビリ専門病院に入職。主に脳梗塞・脳出血の患者様のリハビリを担当。経験年数で評価されやすい業種だからこそ、新人時代から技術の質と学ぶ密度にこだわってきました。院内で積極的に勉強会を開き先輩・後輩関係なく、学んだ技術・知識を伝達しました。2021年 ハート脳梗塞リハビリ・ラボに入職。「リハビリ難民」の方々、特に「麻痺を良くしたい」「今のリハビリでは物足りない」と思っている方々に満足いただけるサービスを提供できるように全力を尽くします。

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