痺れの原因解説-脳梗塞の方でも自宅で行えるリハビリ方法3選-

2023.03.11
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脳梗塞、脳出血になると多くの人が悩まされる「痺れ」に対して今回は解説をしていきます。

この記事を読むことで、痺れが起きる原因と、痺れの自宅で行えるリハビリ方法がわかります。

痺れとは

手足がピリピリ、ビリビリ、チクチクなどの異常な感覚を指します。

「触っても感覚がにぶい」、「冷たさや熱さがが感じにくい」、「痛みを感じにくい」などの感覚鈍麻 (感覚の低下) を意味することもあれば、「何もしなくてもジンジンする、ビリビリする」、「針でさされたような感じ」、「灼けつく様な感じ」などの異常感覚を意味することもあります。

※引用:一般社団法人 日本神経学会 脳神経内科の主な病気(症状編)しびれ

痺れと麻痺の違い

痺れは皮膚の感覚の低下や、ビリビリなどの異常な知覚を指します。

麻痺は筋肉または神経の損傷、疾病により筋肉の随意的な運動機能が低下又は消失した状況とされています。

痺れの原因

痺れには様々な原因があり、大きく2つに分けられます。

脳梗塞、脳出血、脳腫瘍などの中枢神経が障害されて起きる場合

糖尿病や椎間板ヘルニアなどの末梢神経が障害されて起きる場合

に分けられます。

また、血流が阻害されることで痺れも増強されることもわかっており、血流の改善をすることで痺れが改善する事もあります。

痺れはなぜ起きるのか

身体には感覚を感じるための無数のセンサーが存在します。

センサーにも色々な種類があり、触った感覚や、熱い・冷たいなどの温度感覚、圧覚や自分の手足がどこにあるかなどの位置覚などがあります。

これは手や足、身体から脊髄を通って脳に伝達をされ、この経路がどこか障害されることで痺れが出現します。

また、完全に経路が遮断されてしまうと感覚はなくなってしまい、痺れも感じなくなります。

繋がってはいるけど、完全には繋がっていない状態が、痺れを引き起こす原因となっています。

痺れの経過

前述した通り、痺れの原因は様々なため回復速度や度合いは一概には言えません。

末梢神経の修復には時間がかかるため、麻痺と比較すると回復がゆっくりな場合が多く、一般的には月・年単位の回復と言われています。

また、回復する順番などで痺れが強くなる場合があります。

しかし、感覚が全くなかった状態から痺れが出現したなどでは、遮断されていた神経が解放されつつあることでもあります。

そのため、痺れが強くなることが一概に病気の悪化を示しているのではございませんので、強くなった場合などは主治医の先生や療法士と相談しながら経過を追ってみてください。

痺れの治療

痺れの原因に対して治療をしていきます。

神経圧迫を取り除く手術を行なったり、末梢神経の修復に必要な栄養を補うなど様々です。

今回は手術以外の自宅で行える方法についてお伝えします。

1、ビタミンB12

末梢神経を構成する要素の栄養となるものです。

ビタミンB12が不足することでも神経症状が現れることがある程、大切な栄養だと言われています。

多く含まれている食材には

・牛や豚のレバー

・魚介類

に多く含まれています。

特にしじみやあさりなどに多く含まれていると言われているため、お味噌汁などに入れて一緒に食べることで摂取ができます。

2、血流促進

栄養をいくらとっても血流を良くしなければ、痺れている神経には到達しません。

痺れている部分を温めたり、動かすことで血流の改善は見込めます。

また、動かせない場合などには、優しくさすってあげたり、タオルなどで擦ってあげることで摩擦により温まってきます。

その後で揉みほぐしをしてあげたりすることで筋肉を動かし、血液を神経まで届けることができます。

3、様々な刺激を入れてあげる

異常な感覚がセンサーを通して脳に送られます。

センサーの感度を上げるためにも、普段触らないものを触ってみたり、行わない動きをしてみるとセンサーの感度は上がります。

タオルでゴシゴシしてみたり、トゲトゲボールを触ってみたり、靴下の素材を変えてみたり、など。

初めは痺れが強く出てしまったりするかもしれませんが、できる範囲で良いのでチャレンジしてみると良いかもしれません。

ゴロゴロ寝返りをしてみると、いろんな場所に刺激が加わるため、1人でできる方はお勧めです。

まとめ

・痺れと麻痺は異なる

・痺れの回復は緩やか

・自宅でも行えることは

 1、ビタミンB 12の摂取

 2、血流促進

 3、様々な刺激を入れる

時間のかかる痺れのリハビリだからこそ、毎日欠かさず行う事で結果は出てきます。

1人では行えない場合などは、ご家族の方や療法士さんなどに手伝ってもらい、チャレンジしてみましょう。

リハビリ・ラボでは鍼(はり)での治療も交えながら、より効率よく痺れのリハビリも行なっていきます。

※大好評につきご予約がお取りできない日もございます。
ご予約はお早めに!

この記事を書いた人

松浦 一将 理学療法士

JBITA公認 成人片麻痺基礎講習前講習1、2修了

大学卒業後、回復期リハビリ病院へ入職。主に脳梗塞・脳出血の患者様のリハビリを担当。同病院で訪問リハビリも経験させて頂き、より患者様の「生活」に近い場所でリハビリに携わってきました。2022年ハート脳梗塞リハビリ・ラボへ入職。「麻痺をよくしたい」という方はもちろん、前職の経験も活かし、目標に向けた最適な自主トレや運動方法のご提案、情報提供も行っています。 皆様の何気ない「笑顔」を大切に、目標を達成して共に成長できるよう全力でサポートさせて頂きます。

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